自分のルーツに想いを馳せる

先日実家に帰ったときのこと。

お仏壇にお花を供えて
奥の方に目をやると、

母方の祖父と祖母の
若かりし日の写真が。

それもよく見ると
2枚並べてラミネート加工で1枚にしてあるのだ。


~その昔、祖父は自動車整備士だった。
その技術力はかなり高かったらしく
若い頃は満州に技術指導にも行っていたり、
軽井沢の別荘所有者の外車の修理も
(当時、外車の修理をできる人があまりいなかったとか。)
長野市内の祖父のところにお呼びがかかっていたそうだ。

腕があって男前
そのうえ女性に優しく
結果、祖父は女の人と、
あちこち遊びまわっていたらしい(*_*;

祖母はそれでも
そんな祖父を支えてきたのだった。

だから、母は祖父のことが
大嫌いだったし、自分の思春期はほぼ母子家庭みたいなものだったと
未だに当時のことは話したがらないでいる。

でも、私は
祖父が大好きだった。

ものごころついたときから
私は祖父の整備工場に
よく連れて来てもらっていた。

いつもは難しそうな顔をしている祖父だったが、わたしが遊びに行くと
いつも満面の笑みで
「あゆみちゃん、よく来たね。」
と、仕事の手を休めて遊んでくれたものだった。

油で汚れたつなぎ姿も
笑うと涼しげな目元も
いつもポマードでかっこよく決めてた
ヘアスタイルも
私は全部大好きだった。~

このラミネートの写真は
祖母が亡くなったあとに
遺品を整理したときに出てきたものだそうだ。

これを見つけた母は
複雑な思いから、
しばらく封印していた。


でも、最近自分の夫が病で気弱になり
夫婦の在り方を考えたときに
自分の両親(わたしの祖父母)とリンクしてしまい、思うところがあって
この写真をお仏壇に飾ることにしたらしい。

若い頃、遊び歩いていた祖父と
一緒に写した写真なんか当然1枚もなく
そんな祖父でも、
二人の写真が欲しかったのだろう。

祖母は、どんな想いで
この写真を作ったんだろう。

そして、これを飾ってくれた母の想い。
あえて聞かなかったが、
祖父のことを許してくれたのかな。


それを思ったら
お仏壇の前で泣けて仕方なかった。


おじいちゃん、
あちらでは
おばあちゃんを泣かしたら
わたしが許しませんからね。

今度こそ二人で幸せに
過ごしてちょうだいね♡

祖父母がいて
父母がいて
私たちがいて
子供たちがいる。

それだけでも
ありがたくて、また泣けてしまった。








ayusucre

サロンシュクルオーナーの日々のこと。伝えたいこと。大切なもの。好きなもの。

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